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契約書の作成、チェック(リーガルチェック,審査)など契約書専門 【寺村総合法務事務所】

業務委託契約など契約類型別の解説と留意点Exposition of Japanses Contracts

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・契約は、業務委託契約、請負契約、委任契約、雇用契約、派遣契約などの他人の役務利用型、売買契約などの移転型、賃貸借契約のような利用型、知的財産権ライセンス契約のような知的財産権型、そして和解型その他の5つの類型に分けて考えることが出来ます。

・なお、民法では13種類が規定されていますが、それを含めて大きく4つに分類されます。また、この13種類しか契約の種類がないのではなく、色々な性格をあわせ持った契約や、異質な契約が沢山あります。

どのような契約内容であっても、原則として法的効果が与えられます。それは、私人の間ではどのような内容の契約を結ぼうと自由だ、という「私的自治の原則」があるからです。

但し、妾契約といった人倫に反する契約は公序良俗違反で無効となりますし、不明確なものや実現可能性のないものも無効とされます。



役務型(業務委託契約、請負契約、委任契約、雇用契約、派遣契約、等)


役務型の契約は、広い意味で労務の提供を目的とする契約です。雇われて働く雇用が典型的なものです。

この類型で特徴的な契約条項、留意すべき契約条項は次のようなことです。

@労働基準法、派遣法などの強行法規との関係について留意
A業務の明確化
B下請けなどの可否
C請負製作物の所有権の帰属
D瑕疵担保責任の範囲と内容の明確化
E危険負担の明確化
F解除事由と解除後の所有権などの処理
G雇用における秘密保持義務や競業禁止の定め

移転型(売買契約、贈与契約等)の要点


移転型の契約は、財産権の移転を目的とする契約で、対価を得て所有権などを移転する売買契約が典型的なものです。

この類型で特徴的な契約条項、留意すべき契約条項は次のようなことです。
@所有権の移転時期、危険負担の移転時期
A瑕疵担保責任の範囲・検査
B代金の支払時期と目的物の交付時期の関係
なお不動産の売買では、次のような点も重要になります。
C目的物の特定方法
D手付の額及び手付の性質(解約手付?違約手付?)
E手付解除の期限、ローン不成立解除の可否
F移転登記の時期、抵当権などの権利の抹消義務
G租税公課の負担方法
継続的な契約、つまり取引基本契約では、与信管理の方法に関する点が重要な事項となります。

利用型(賃貸借契約、消費貸借契約等)の要点


利用型の契約は、何らかの物の利用を目的とする契約で、賃料を得て物の使用及び収益をさせる賃貸借が典型的なものです。

この類型で特徴的な契約条項、留意すべき契約条項は次のようなことです。 

@物件の特定(どこまで使用していいのか等、また図面なども必要となる場合もある)
A使用目的(居宅として貸したのにお店として使用されては問題があるなど)
B契約期間、更新の有無・条件、定期借地権、定期建物賃借権など
C賃貸人の修繕義務の範囲
D敷金、礼金、保証金の額、権利金の有無、更新料の有無
E転貸の可否
F増改築の禁止、造作買取請求権の有無
G期限の利益の喪失する場合の規定、その場合の処理
H遅延損害金など損害賠償の定め
I担保、保証人、連帯保証人

知的財産型(ノウハウ等ライセンス契約、フランチャイズ契約等)の要点


これまでの契約の分類方法とは異なり、契約の目的となっている財産権に特別の配慮が必要な形態です。

この類型で特徴的な契約条項、留意すべき契約条項は次のようなことです。 

@秘密保持義務について
A使用できる知的財産の範囲とロイヤルティ額
Bライセンサー(許諾を与える方)の義務
C使用できる場合の限定
D知的財産権紛争の場合の処理
E契約終了後の秘密情報などの処分

和解型(和解契約、示談)の要点


新たな権利義務関係を作り出す契約ではなく、それまでに発生しているものについて、お互いに譲り合いつつ権利・義務の範囲を確定させるという形態です。示談とも呼ばれます。

この類型で特徴的な契約条項、留意すべき契約条項は次のようなことです。
@和解となった事実、経緯、動機の詳細な定め
A和解後の損害についての権利放棄ついての定め





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