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契約書の作成、チェック(リーガルチェック,審査)など契約書専門 【寺村総合法務事務所】

秘密保持契約、共同開発契約のポイント-2Non-Disclosure Agreement, Joint Development Agreement

契約書の作成、チェック 寺村事務所トップ解説目次秘密保持契約のポイント2秘密保持契約のポイント3

秘密保持契約の条項例とポイント-2



第6条(従業員に対する管理)

甲または乙は、相手方の機密情報を扱う甲または乙の役員及び従業員に対して、その在任中であると退職後であるとを問わず、機密情報を保持するために必要な措置を講じなければならない。

<趣旨>
・機密情報に関与する従業員等について、退職後も含めて、秘密を保持させる措置、例えば守秘義務契約等の締結を行う義務を負わせるもの。
国際契約ではあった方がよい。

<問題点> ・退職者の守秘義務については、雇用時及び就業規則で退職後も守秘義務を負う旨が規定されていれば法的には退職後も義務を負うと解されている。しかし、より厳格に守秘義務を順守させるため、退職時に、秘密情報を明確に特定した上で再度秘密保持誓約書を出させることが有効である。本条でももっと具体的に規定すべきであろう。


第7条(法令等に基づく開示)

第2条の規定にもかかわらず、甲または乙が、行政、司法機関その他正当な法令上の権限を有する官公署から相手方から受領した機密情報の開示を要求された場合には、以下の措置をとるものとする。
(1) 相手方に対して、当該要求のあった旨を遅滞なく書面にて通知すること。
(2) 機密情報のうち、合理的に適法と推定できる権限に基づいて開示が要求されている部分についてのみ開示すること。
(3) 開示する機密情報につき、機密情報としての取扱いが受けられるよう最善を尽くすこと。

<趣旨>

・ 法令等に基づき開示を求められた場合、当該情報を秘密情報の例外として扱うことも可能である。その場合は、第2条の定義に規定することになる。 ・ 本条では、秘密情報の例外としてではなく、開示の例外として扱うとともに、単なる例外となるだけではなく、当該秘密情報の開示が最小限にとどまるとともに最も損害が少ない態様でなされることを求めている。


第8条(関連発明等)

 甲および乙は、相手方から受領した機密情報に基づいて発明、考案、意匠、商標、著作物等の知的財産の創作を行った場合は、相手方にその旨を速やかに通知し、その帰属および取扱い等を決定するものとする。

<趣旨>

・ ノウハウ等に基づき発明などがなされた場合、その帰属については、発生の都度の協議によることを規定している。

<問題点>

・ 秘密保持契約では発明等はあまり重要性を持たないため、これでよいと思われるが、知的財産権の発生可能性が高い場合は、共同開発契約的な取り決めが望ましい。
・ 特に、知的財産権が発生した都度、その帰属と取扱いを協議するのでは、その知的財産権の価値によっては話し合いができない可能性がある。
・ 従って、そのような場合に備えて、「情報を出した側に帰属する」「すべて共有とする」「仮にどちらの成果物になったとしても、相手方に無償の非独占的実施権を許諾する」などの規定を設けておくべきであろう。


第9条(不許諾)

本契約において、明示的にせよ黙示的にせよ、本契約に基づき相手方に開示された情報等について、本検討のために使用することを除き、知的財産権を含むいかなる権利も相手方に譲渡または許諾されたと解釈されてはならないものとする。

<趣旨>

・ 権利の移転及びライセンスがなされたものではないことを、いわなば「だめ押し」で規定。









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